ひとり好き
平安寿子さんの「恋愛嫌い」という小説を読みました。
これを読むのは二回目、再読です。
以前はたしか、二年くらい前に読みました。
- 作者: 平安寿子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/10/20
- メディア: 文庫
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そうそう、これです。
年齢も職種も違う三人の女性が、それぞれの視点で恋愛観を述べるといった内容になっています。
三人のうちの一人に、販売データ処理を仕事とする翔子がいます。
二十六歳。
一日中、パソコン相手の仕事。
ゆるゆるダボダボの服装。
歳が一番近いからでしょうか。
毎日パソコンをカタカタしているからでしょうか。
ブログと映画と猫が好きだからでしょうか。
個人的に翔子の考えには八割がた賛同してしまいます。
翔子は作中で、一人暮らしについてこう述べています。
何をしてもいい。翔子は、さながら独裁者だ。この自分だけの王国を捨てたくなる日が来るなんて、とても考えられない。
多分こういう性格が、私そのものなんだと思います。
でも、翔子と違うのは、普段はきちんとした自分と心掛けていること。
本当はもっとだらしないし、面倒くさがりだし、気も利かない。
ひとりで気ままに過ごすのが一番楽で、一番好き。
でも、それは今だけなのかもな。
いろんなブログを読んでいると、やっぱり一人より二人、三人の生活もいいなと思います。
この小説の最後は、結婚という形で締めくくられています。
新婦は「わたしが、結婚ねえ」というような人物。
先のことはわからない。
だから、今はこんな私でも自由に生きていればいい。
人生はなるようになるから、そのつど考えればいいと思うことにしました。
今は一人が好きです。
寂しく感じるときもあるけど、気取らずのびのび過ごせる自分だけの王国がとても好きです。